・ツール・ド・フランスとドーピング
一応,自転車乗りの端くれとして,この時期になると,ツール・ド・フランス が気になるので,Webサイトとかはちょくちょくチェックしているのだけど,去 年に続き,今年もドーピング問題で大変なことになっている模様.
去年はドーピングに関係している可能性がある,という理由でスタート直前に 有力選手がバタバタと出走を取り消した上,総合優勝したフロイド・ランディ スがドーピングチェックに引っかかって,一年経っても総合優勝者がよく分か らない状態(主催者的にはランディスの優勝は取り消したいのだけど,ランディ ス側も裁判をして争っているので,まだ決着が付いていない)になっているのに, 今年もヴィノクロフやラスムッセンといった総合トップになった選手がドーピ ングの疑いでレースを去ることになったとか.
昔みたいに筋肉増強剤や興奮剤を使う類いのドーピングは確実に発見されるので, 最近はあらかじめ抜いておいた自分の血(赤血球)をここ一番の勝負の前に輸血して, 酸素運搬力を高める血液ドーピングが問題になっているらしい.でも,このヘン になると,高所トレーニングとか酸素の濃度を高めた回復用カプセルあたりも 微妙な気がする.
まぁ,科学的トレーニングとドーピングの境目ってよく分からないところがあ るし,市販の風邪薬や咳止め薬の中にもドーピングになる薬物が含まれている そうなので,どこからを「ドーピング」とするかは恣意的な印象を拭いきれな いところはあるけれど,100年を越える歴史を持つイベントが,こういう話題でしか 語られなくなるのは悲しいところ.
今にして思うと、よくも悪くもランス・アームストロングの時代というのは中心軸が 明確で、ドラマの構成もわかりやすかったのだなぁ。。